チラッ。チラッ。
うちの愛犬、また私を横目で見てくる・・・。
何か言いたいことでもあるのかな?
皆さんは愛犬がご家族のことを横目で見たり、愛犬と目を合わせていたら目をそらされた。もしくは、知らない犬なのにずっと自分のことを見てくる・・・。
という経験はないでしょうか?
この記事では犬が横目で見て来た時の心理と目をそらす時、合わせてくる時の心理をお教え致します!
“目は口ほどに物を言う”という言葉がありますが、犬も視線の動きだけで様々な思考を読み取れます。
トリマー北里のプロフィール
- トリマー経験5年以上
- 動物病院での勤務経験あり
横目で見ている時の心理
愛犬が横目でご家族のことを見ている時の心理は軽い欲求のある時です。
- そろそろお散歩に行きたい
- ちょっとかまって欲しい
- 小腹が空いた
上記の3点が横目で見ている時の主な欲求です。
犬は考えの強さが増すほど分かりやすい行動に直結する生き物です。
ですので、横目で見るという控えめな行動の背景には出来ればこうして欲しい程度の欲求があります。
何かしたいのなら叶えてあげたいと、かまってあげたりしたくなるかもしれませんが、軽い欲求を叶えすぎると、自己主張の激しい犬になってしまうのでご注意ください。
もし強い欲求のある時は、足でつつく、膝の上に乗る等の直接的な接触か、鳴く、吠える等の行動をします。
強い欲求が生まれた時の行動は、自己主張の強い犬であればあるほど大きく現れます。
精一杯のサインの時
横目で見る理由として、ご家族に欲求を伝えたら怒られるという怖さを持っている犬も居ます。
家庭で頻繁に怒られたり、暴力を振るわれていると、強い欲求をご家族に伝えたくても怖くて横目で見るという仕草が犬にとっての精一杯になってしまいます。
心当たりのある場合は、一度自分と愛犬の関係を見直してみても良いかもしれません。
目をそらす時の心理
大前提として、犬は敵意のない相手であれば直接目を合わせる時間が短いです。
- 愛犬がイタズラをした時に怒ったら目をそらす。
- ご家族が愛犬のことを好きだという想いを伝えたいのに、目を合わせてくれない。
- いつも呼んだら駆け寄って来てくれるのに目は合わせてくれない。
上記のようなシチュエーションで、ご家族は「この子反省してない」や「嫌われてるのかな?」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
答えはNoです。
犬は敵意の無い相手に対して目をそらす生き物です。
目をそらすという行動をしている時のわんちゃんは怒らないで、敵意は無いよ、ケンカしたくないという心理が働いています。
人間は好きな相手同士でアイコンタクトで意思の疎通をしたり、じっと見つめて甘いムードになることはあるかもしれません。
しかし、犬と目を合わせようとするのはその犬を威嚇していることと同じです。
なので、いくら愛犬のことが可愛くても、目を合わせるのは最小限に抑えましょう。
気持ちのコントロールをしている時
お散歩にいく瞬間やご飯時、”おすわり”や”まて”をしている時には目を合わせてくるのに、少し経つと目をそらすこともあると思います。
この時は、愛犬が興奮している自分の気持ちを落ち着かせている状態です。
お散歩やご飯が嬉しくてたまらないけれども、嬉しすぎてどうにかなってしまいそうだから一旦関係無い場所を見て落ち着く。
という心理が働いているので、愛犬も自分なりの目をそらすという工夫で気持ちをコントロールしています。
犬が相手と目を合わせる時の心理
犬がじっと相手の目を長時間見る時は威嚇している時が主です。
もし愛犬が良く初めての犬や人、もしくは苦手な犬や人に対してよく威嚇する。というご家庭であれば、その時の視線を見れば相手に対してしっかり目を合わせていることが分かると思います。
見ず知らずの相手や苦手な相手からの視線を向けらている時の心理は人間も似ており、見られている時に不快感を感じる傾向にあります。
悪い印象を持っている相手であれば、不快感をさらに強く感じます。
場合によってはケンカや陰口に繋がります。
ほとんどの動物が
視線を長時間合わせる=敵意
と本能で認識しているので、もし関わりのない犬で「なんだか私をずっと見てくるな」と思ったら、距離を保ちましょう。
私はトリマーとして犬と触れ合う時は、必ずその犬の目を見ずに足元や体を見ます。
その間ずっと自分のことを見てくる場合は「あ、噛み付いてくるな」と心の準備を整えておきます。
今でこそ噛み付いてきても避けて抱っこすることが出来ますが、最初の頃は首元、手、腕に生傷が絶えませんでした・・・。
リラックスしている時
実は、何となくぼーっと相手と目を合わせていたということもあります。
眠たい時や思考停止している時には人間でもあることだとは思いますが、犬も同じです。
ご家族と愛犬がしばらく目が合ったという時は何も考えていないか、しいて言うなら“ご家族が目の前にいる“程度のことは認識しています。
この時は愛犬を呼んでもあまり大した反応は返って来ないでしょう。
耳を動かすだけなんてことも多いはずです。
裏を返せば、そのくらいリラックス出来る環境ということです。
まとめ
犬も人間も横目で見る、視線をそらす、見つめるという行動だけでも読み取れる心理がきちんとあります。
欲求、恐怖、和解、興奮、怒り、安心
愛犬の気持ちを理解して何を考えているのかが分かると、人間も愛犬もより日々を過ごしやすくなると思います。
愛犬でも知らない犬でも、長時間目を合わせるということは威嚇に繋がりますのでご注意ください。
逆に、目を合わせない。横目で見てくるという行動は頻繁に怒っていない限り正常な反応であり、人間と犬との主従関係が築かれている証拠なので安心してください。
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