なんだか最近歩きにくい・・・
あれ、うちの子歩く時にあんなに音鳴ってたかな?爪が伸びたせい?
あなたは、愛犬の爪の適切な長さをご存知ですか?
わんちゃんの爪を切らないとケガや事故等の思わぬ事態を招きます。
最悪の事態にならない為に、当記事ではトイプードルの適切な爪の長さと爪が伸びすぎてしまった時の対処法をトリマー北里がご紹介致します!
わんちゃんの爪はチェックを欠かさないことが大切です。チェック内容は簡単なので、是非覚えておきましょう!
トリマー北里のプロフィール
- トリマー経験5年以上
- 動物病院での勤務経験あり
トイプードルの爪の構造
わんちゃんの爪の構造は、人間と生え方が似ています。
人間と違う点として、伸びていくと肉球に向かって巻いて行きます。
色には黒色と白色があり、白色は柔らかく中の血管が見え、黒色は硬く中身の血管がほぼ見えない特徴があります。
どちらの色の爪が生えているかはわんちゃんによって異なります。
上の写真は白い爪と黒い爪のどちらもあるわんちゃんで、爪の中のピンク色の部分が血管になります。
血管の部分には神経も通っており、その部分を切ると、わんちゃんには痛みが走ります。軽く切っただけでも人間にとっての深爪になります。
写真の右足の少し上の位置にある爪が狼爪(ろうそう)という爪になります。
これは人間で言う親指の爪になり基本は右前足に1本、左前足に1本の計2本なのですが、中には片足だけにあったり、同じ箇所から2本生えていたり、1本も無いわんちゃんも居ます。
狼爪(ろうそう)があるわんちゃんの場合は、見逃さないようにしましょう。
トイプードルの適切な爪の長さの目安
わんちゃんにも、人間と同じように適切な爪の長さというものがあります。伸びすぎてしまうと歩くことにも支障が出てしまうので、しっかり守っていきましょう。
- 爪の白い部分が0.1ミリ程
- フローリングで歩く時に爪が床に当たる音が鳴らない
以上2点がわんちゃんの爪の長さの目安です。
基本的にはどんどん伸びていく爪ですが、散歩に良く行っているわんちゃんの場合、アスファルトに爪が当たることによって少し削れるので、伸びる早さとしては遅く感じるかと思います。
しかし、定期的な爪切りを怠ると爪が割れてしまうこともあるので注意しましょう。
そして、散歩にいくわんちゃんでも全く削れない爪が狼爪(ろうそう)になります。
他の爪よりも注意してチェックをしておきましょう。
爪が伸び過ぎて起きること
全ての爪は伸び過ぎるとケガや事故に繋がります。
- 巻いた爪が肉球や周りの皮膚に刺さり出血及び化膿
- 地面に爪が当たり、割れて出血
- 歩行が難しくなり転倒
以上が爪が伸び過ぎた場合のケガや事故になります。
どのケースも意外と多い事例で、私の経験では20匹に1匹のわんちゃんはこのどれかに当てはまっています。
そして、刺さっていることに気づかない飼い主さんも多いのが現状です…
トイプードルの爪の切り方
基本的には爪の白い部分を0.1ミリ残して切る。と思っていただければOKです。
自宅での爪の切り方
私が、爪切り初心者の方に教えて1番早く覚えて頂けた方法をご紹介致します!
滑り止め付きのテーブルの上にわんちゃんを乗せて爪切りをするのが1番ですが、無い時の飼い主さんの体勢は、あぐらをかいてわんちゃんを抱っこした状態でするのがベストです。
まず前足から。
- わんちゃんの肩甲骨(前足の付け根の上にある骨)を飼い主さんの脇で軽く挟むように抑えます。
- そのまま飼い主さんの手でわんちゃんの足先(肉球が付いている部分のみ)を持ち、足先が後ろに90度になるように飼い主さんの手首を返します。
- 指で軽くわんちゃんの爪の根元とその爪の生えている指の肉球を爪を押し出すように抑えます。
- 爪切りで爪を切ります。
- 4で切った時に出来た爪のカドを爪切りや爪ヤスリや整えて丸くします。
続いて後ろ足です。
- わんちゃんの腰(後ろ足の付け根の上にある骨)を飼い主さんの脇で軽く挟むように抑えます。
- そのまま飼い主さんの手でわんちゃんの足先(肉球が付いている部分のみ)を持ち、わんちゃんの足裏が見えるようにわんちゃんの足を後ろ向きに上げます。
- 3〜5は前足の切り方と同じになります。
爪切りに慣れているわんちゃんであれば、難なく出来るとは思いますが、パピーや爪切りにトラウマのあるわんちゃんは嫌がる場合もあります。
嫌がる場合は、脇でわんちゃんを挟む力を少しずつ強めてください。
こうすることで、体の軸が固定され、暴れることが困難になります。
ちなみに爪切りの種類は、ギロチンタイプ、ニッパータイプ、ハサミタイプと3種類ありますが、私のオススメの爪切りの種類は下のようなギロチンタイプです。
私も長年使っていますが、穴に爪を入れて握るだけで切れるので簡単です。
トイプードルの爪を切る時の注意点
- わんちゃんの足を横向きに上げない
- 血管を切らない
- あまりに暴れて出来ない時は、プロに任せる
- 自宅で爪切りをした後は褒める
以上が爪切りの時の注意点になります。
人間と違い、わんちゃんの足は横向きにはほとんど動きません。
無理に動かそうとすると痛めてしまう原因になります。
血管を切るということは、すなわち神経を傷つけるということです。痛みがあるので、血管は切らないようにしてください。
万が一傷つけた時は、爪切りの時の1〜3の工程をしながら、ティッシュで強めに抑えて止血をするか、市販されている止血剤を使用してください。
ちなみに、止血処置もわんちゃんには痛みがあるので嫌がるわんちゃんが多いです。
あまりに暴れて出来ない時は、逃げれば爪切りをされないとわんちゃんが覚えてしまう上に事故にも繋がりかねないので、プロに任せた方が無難です。
自宅でわんちゃんの爪切りをした後は精一杯褒めてあげてください。
辛い爪切りという難関を超えた後に褒めるということは、わんちゃんに爪切りを良い事と思ってもらう1番の近道です。
ちなみに、おやつは貰えなかった場合に困惑するので、爪切り後は出来るだけ与えないでください。
爪切りを頑張ると褒めて貰えるから、早くまた爪切りしてくれないかな?
爪が伸びすぎた時の対処
万が一、何かの事情で爪の血管までもがかなり伸びすぎてしまった場合、無理に自宅で切ろうとせずに、必ず動物病院での処置を受けさせてください。
個人で思い切り血管を切ってしまった場合、自宅で飼い主に痛い思いをさせられたという印象が強く残り、次からの爪切りを嫌がるようになります。
酷い時は、近づいただけで爪を切った方を敵対視するようになります。
出てくる血の量も処置に慣れていないとおちょこ1杯以上は出るので、その分わんちゃんに苦痛を与えてしまいます。
動物病院であれば、状態を見ての適切な処置が出来るので、安全であると同時に獣医師さんも爪切りの処置は慣れています。
まとめ
愛犬の爪の長さを適切に保ち続けることで、ケガや事故の予防に繋がります。
自宅でも切れますし、動物病院やトリミングサロンで爪切りをお願いしても、たった500円前後です。
愛犬が安心して過ごせるように、楽しく遊べるようにチェックを怠らないようにしましょう。
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